経管栄養とは

経管栄養とは口から食事が摂れなくなった場合に鼻や胃、腸などからチューブで栄養剤を注入し栄養補給をする方法です。
経管栄養の方法の中で最も一般的なのは、鼻からチューブを入れて、流動食を胃に流し込む経鼻(けいび)経管栄養法という方法です。
口腔(こうくう)内や咽頭(いんとう)の手術後は経鼻(けいび)経管栄養法を使用することが多いです。経鼻(けいび)経管栄養法は50cm前後のチューブを鼻からのど、食道へ通し胃まで挿入します。
経鼻経管栄養法で鼻からチューブを挿入する場合は正座の状態か上半身45度くらいの角度が挿入しやすく、顎を引いた状態で挿入します。
このときに唾を飲んでもらうようにすると楽に挿入できます。
経鼻経管栄養法のほかに胃瘻(いろう)による経管栄養法があります。胃瘻経管栄養法は胃に穴を開け、そこから栄養剤を挿入する方法です。
胃瘻による経管栄養法は経鼻栄養法に比べ、たんなどの絡みも少なくなり、また患者がチューブを抜いてしまう心配も少ないなどの長所があります。
胃瘻による経管栄養法の注意点として、胃瘻造設直後の傷口から細菌感染を起こさないように注意することが必要です。

経管栄養と口腔ケア

経管栄養はチューブによる栄養補給方法ですが、食事を摂らないからといって口腔ケアをおろそかにしがちです。
経管栄養中の口腔内は唾液に含まれるたんぱく質で口臭が発生したり、食事による歯肉の刺激がなくなるため歯肉の変性が発生します。
経管栄養中の口腔ケアの要点は、手の消毒後手袋を着用し、割り箸に綿を巻きつけ巻綿子棒をつくり、それを使い開口し、歯ブラシで歯を磨きます。
歯ブラシで磨きにくい所は、2〜5%に薄めた清拭剤(イソジンガーグル)を巻綿子棒に浸して充分に絞り拭いてあげます。
歯肉や歯肉頬移行部(頬粘膜と歯肉に境目)なども忘れずに歯ブラシで磨きます。人差し指にガーゼを巻いて行なうのも良い方法です。
経管栄養中は舌も汚れますので歯ブラシに清拭剤をつけて舌根から舌先に向けて清掃します。経管栄養中直後は口腔への刺激で嘔吐する場合があるので経管栄養終了後、しばらく時間を置いてから口腔ケアを行ないましょう。また経管栄養チューブが抜けないように注意しましょう。

胃瘻(いろう)経管栄養法の注意点と参考本

胃瘻(いろう)による経管栄養法の注意点として、胃ろうの周りのお手入れを毎日行なうようにすることです。
栄養剤で胃ろうの周りは汚れやすくなりますし、雑菌による感染にも注意しなければいけません。
ガーゼなどにぬるま湯を含ませよく絞り、胃ろうの周りを拭いてあげます。化膿や出血、かぶれやただれなどがあった場合には医師に報告相談してください。
経管栄養法に吐いてしまったらいったん注入を止め、しばらくして吐き気がおさまったら再注入しますが、速度はゆっくりにしてください。経管栄養後、下痢の場合は栄養剤が冷たいケースが考えられます。経管栄養剤は常温が適切です。
経管栄養中に栄養剤が詰まったり、うまく入らない場合はチューブが折れていたり曲がっていたりしているケースがありますのでチューブの状態をよく確認しましょう。
経管栄養に関する書籍なども参考になります。
「小腸機能からみた 経腸栄養ハンドブック」「NSTのための経腸栄養実践テクニック 経鼻経管栄養・PEG(胃瘻)と栄養剤の選び方 」「在宅療養指導とナーシングケア 退院から在宅まで〈2〉在宅中心静脈栄養法・在宅成分栄養経管栄養法」などの本があります。

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